今では一時期ほどのプームはありませんが、いまだにデイトレードをやりたがる人がいます。株やFXの短期売買をしても利益を長い間、出し続ける人というのはほぼ無理です。
プロのディーラーでも一時的に大きく稼いだ人でも、長期的に活躍している人はほんの一握りということを見ても分かります。ある会社の歩合制の契約ディーラーなどは、3ヶ月間で90%はクビになります。
残った人も1年後にはほとんどいなくなる位です。それぐらい厳しい世界なので、安易に手をだしてはいけません。
そもそもFXや株式投資の短期売買は、基本的にゼロサム・ゲームです。本屋に売られているような人が本当にいるとしても、その分負けている人がいるのです。
例えば本当に手元資金50万円を3億円にするくらいの人が入れば、逆にその期間に2億9950万円負けている人がいるのです。ほとんどの人が損をするのはこのメカニズムをわかっていれば理解できるはずです。
ある期間の中で株で利益を上げる人は、全体の2割くらいです。その2割の人たちが全体の8割の損失を利食っているようなものです。そしてまた別の期間では、今度は別の2割の人が勝つような状況です。
そのようなことを繰り返している内に、ほとんどの個人投資家は資金をなくしてしまうのです。
もちろん日本の中で見ても、極少数の天才レベルの人達は稼げるようですが、間近で見た人の話でもセンスの塊で明らかに普通の人間とは違うとのことですから、真似をしないほうがいいです。
あの有名な長期投資家のウォーレン・バフェットも若い見習いの頃に、このような人を見たことがあるそうです。彼によると本当にエスパーとしか思えない、ということでした。
何と言っても直近の株価を次々と正確に当てていくそうです。そのような真似はとても出来ないので、彼は短期投資は止めたそうです。もちろんバフェットも天才ですが、その彼でも短期売買はごく一部の限られて人間しかできないことを見抜いています。
おそらくとんでもないパフォーマンスを残せるのは、数万人に一人とか、もしくはそれ以上に低い確率でしかいないのではないかと思います。
私の周りにも、デイトレードを信用取引でレバレッジを掛けて行っていて、失敗して多額の借金をしてしまった人間がいます。即日融資可能なキャッシング業者や友人や親などからお金を借り入れしても、結局は破綻してしまいました。
なぜ破綻したのかというと、借りたお金をまたデイトレードに利用していたからです。返済に当てていれば、普通の生活にぎりぎり戻れていたはずです。
デイトレードは脳内麻薬がたくさん出て、依存性があるそうですが、身近で見ていてもそう思いましたね。投資というより博打に近いものだと思います。
長期的に資産をふやしていこうと考えるのなら、短期売買だけは止めてください。